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プレステ・ジョアンの国に行きたいかー、その3

前回のエントリでコプト正教会は使徒継承教会であると書いた。使途継承教会とはなんぞやという補足説明は省いたので、先に書いておこうかな。

使徒継承教会とは、文字通りキリストの12使徒が伝えた教えを元に、教理を形成したとされるキリスト教会である。

一般にプロテスタントと呼ばれるルター派とは全く原点が違うのだ。

面倒な説明は省くが、使徒継承教会と呼ばれるのはローマ・カトリック及び、複数の東方正教会のみである。まあ、要するに「ウチは正統ですよ!」という権威付けである。ちなみに、東方諸教会とローマ・カトリックにおいて地位は同列である。従って、「ローマ教皇がキリスト教の中で一番エライ人」という認識は激しく間違えている。「ローマ教皇がキリスト教の中で一番有名な人」という認識が近い。

以上、キリスト教まるで使えない豆知識。
17世紀までに多くの人の脳内からはすっぱりさっぱり消え去ったプレステ・ジョアンの国。ところで、まだあるの? と思われる方もいるだろう。

今回はまあ、補足的な代物である。

アスクム王国という名前をご存知な人は、よっぽどの歴史マニアである。

この王国、どうやら元はイエメン辺りにあったようなのだが、追い出されて紅海を渡る。地図を見ればわかると思うが、イエメンから紅海を渡るとそこはエチオピア。そうプレステ・ジョアンの国があったと思われるエチオピアである。

この地でアスクム王国はソロモン朝を築きあげるわけだが、一度ソロモン朝が倒されてザグウェ朝が支配する時代があった。まあ10世紀とかそこら辺の話だが。13世紀にはソロモン朝が盛り返すのだが、エチオピア南東部と沿岸地域はイスラム教圏へと支配が移行する。

その後の権力闘争の話は激しく割愛するが、エチオピアが統一されたのは19世紀になってから。アスクム王国もまた教皇庁のお花畑に住むにはちょいと弱すぎたのである。

さて、19世紀、別の場所が注目されることになる。

南アフリカの内陸部、ジンバブエだ。現在でこそジンバブエだが、当時はローデシアと呼ばれ、イギリスの植民地である。ここに巨大な石造建築があることがわかる。ジンバブエの場所がわからないという人は、ソファラの奥地だと理解してもらえば楽だろうか。

通称:グレート・ジンバブエ

西洋人の手によって「発見」されたのは19世紀も後半に差し掛かりつつあった1860年代のことらしいが、もうのっけから妄想爆発である。

「シバの女王国の首都オファールの遺跡に違いないのじゃ!」
「いや、これは古代フェニキア人が建てたに違いない! だってレバノン杉の匂いがするぞ」
「ユダヤ人が作ったに決まってるだろ。あいつらは(以下陰謀史観を延々)だ」
「これはアラビアの金の鉱山で、アラビア人の手による」
「アホか、これは西アジア(要するにユダヤ人に近い人々)の作り方だ。石組み見ろ」
「これが伝説のプレステ・ジョアンの国だ!」

当時の白人絶対優位の中で、現地の住民による文化であるとは認めたくなかったんだろう。20世紀になってようやく現地ショナ人の手による遺跡だと判明したわけだが、つい2,30年前までは、まだ白人優位主義だったので、公式見解は「謎に包まれている」のままだったのである。

んで、このグレート・ジンバブエ。考古学的にはキッチリハッキリと13世紀から15世紀にかけての遺跡であることがわかっているのだが、世の中には脳内に広大なお花畑を作ってる人がいて、「アレは伝説のプレステ・ジョアンの国じゃ」などと言ってる人が今だにいるらしい。

その根拠がよくわからないのだが、つい30年前までは公式見解が「謎に包まれている」だったので、そおいう妄想と結びつきやすかったのかもしれない。

いずれにしろ、グレート・ジンバブエはプレステ・ジョアンの国ではなかったし、アスクム王国もまたプレステ・ジョアンの国ではなかったのである。

ところで。

このプレステ・ジョアン伝説。実は変な方向に繋がることがある。

アトランティス伝説だ。まあ、一度は聞いたことがあるアトランティス伝説。ここにどう繋がるのかというと、これがまたホラ話みたいなもので、オットーの二国年代記という本がある。

この中に、「東方のどこかにアトランティス大陸がある」という記述があるらしい。これがどうやら巡りめぐってプレステ・ジョアンになったというのだが、まあ着想はこんなところからなんだろう。

で、どうせ、着想をもらったんだったら、わからないように風呂敷広げようぜ! で作られたのがプレステ・ジョアンの手紙。もう内容は無茶苦茶である。

「国は横断するだけで3ヶ月かかる。72の州都と統治の王がおり、領土はインドを含む極東とバベルの塔の間に広がる。アマゾン女族(3人の女王に支配された10万の女戦士達)、バラモン僧族、使徒聖トマスの聖所、青春の泉、黄金、銀、白銀、宝石が流れ来る河、健康と永遠の若さを与える魔法の泉などである」引用元 ドードーの絶滅・インド洋モーリシャスの悲劇

どこのSFかと思われるだろうが、こんな話を聞かされて、漲らない商人はいない。で、この中にある黄金の河伝説が、今度は南米のエル・ドラド伝説に結びつく。で、まあ予想通りというかこれとジパング伝説が結びつく。そりゃマルコ・ポーロも漲るって話である。

漲ったのはマルコ・ポーロだけではない。エンリケ航海王子も漲った。彼のほうは、イスラムを追い出すためという純軍事的目的も持ち合わせていたが、一方で、ドン詰まりのポルトガルが、欧州における経済的優位を確立するためには、イタリアの商人を出し抜いてプレステ・ジョアンの国との間に通商条約を結ぶという目的があったのだ。

そのためポルトガルはわりと必死であった。エンリケ航海王子の死後もポルトガル王は冒険航海を続けさせ、喜望峰を発見、インド航路確立という大航海時代の華麗なる大きなターニングポイントを幾つも刻むことになったのだ。

私見

この話、仕掛けたのは教皇庁だったのではないかと思われる。当時の情勢から考えるに、教皇庁の宣伝工作だったのではないか。

当時、イスラム教国の勢力拡大により、西アジアのキリスト教国は危機的状況にあった。また、最初に聴かされたという教皇エウゲニウス3世は、その在位期間をほとんどローマで過ごす事がなかった。ローマ市民から追い出されたのである。これにより教皇庁の権威は激しく傷ついていたと見るべきだ。

また、当時は教皇庁を意のままに操ろうとする神聖ローマ帝国との熾烈な凌ぎ合いの時代でもあった。

教皇庁の権威を復権し、かつ世俗世界に対して充分な影響力を確保するためには、宣伝工作でもなんでも使えるものをかき集める必要性があったと推測するのが妥当だろう。

さらに教皇庁主導でイスラム教徒を駆逐し、エルサレムを奪還することが出来れば、もう世界は教皇庁のものである。ここに英雄待望論にも似たプレステ・ジョアンである。「経済的にもイスラムに押されっ放しの欧州にとっては、渡りに船に違いない」と、これを思いついた奴は考えたんだろう。

そして実際にそうなった。十字軍は失敗に終わったものの、ポルトガルもスペインも航路を使って、なんとかしようとしたし、イタリアは陸路を使って東方貿易を活発化させた。

プレステ・ジョアンは、大航海時代というあの時代の冒険心に対する起爆剤としての役割を十二分に果たしたのだ。まあ多分に欲目が膨らんではいたが。軍事的な目的は充分に果たせなかったものの、それでも十字軍は第8回まで行われた。

また、この東方への活発な流通はルネサンスを引き起こすなど、文化、芸術、経済に対して多大な影響を与えたることになったのである。
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* 2007-07-01 * 大航海 * comments (0) * trackbacks (0) *
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